カチオン電着塗装

カチオン電着塗装とは、低濃度で水溶性の電着塗料(陽極)の中に、被塗物(エバポレータ等)を浸漬させ陰極とし、直流電流をかけることでそれぞれ違う極性の静電気を負わせることで塗料を行う塗着電着塗装技術です。
カチオンとは陽イオンのことで、非常に高い耐食性を持つことも大きな特徴です。
カチオン電着塗装の特長
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耐食性に優れています。2
耐塩性に優れています。3
塗膜強度が優れています。4
均一な塗膜が得られ、塗り残しがありません。5
水溶性塗料であるため、火災の危険が少ない。6
複雑な形状物にも均一に塗装できます。
カチオン電着塗装の工程
アルカリ脱脂・水洗 | ・湯洗 ・第1脱脂 ・第2脱脂 ・水洗 |
表面調整・リン酸亜鉛皮膜 | ・素材表面調整 ・下地形成 ・リン酸亜鉛皮膜 ・水洗 |
カチオン電着塗装 | ・並カチ(15μm~)、厚カチ(25μm~) |
焼付・乾燥 | ・185℃設定で、40分程度の焼付・乾燥 |
静電吹付塗装

スプレーガンや自動塗装機を用いて液体塗料を吹き付けて塗装します。自動吹付機では、静電気を発生させて塗料を付着させており、帯電した塗料は噴射した正面だけではなく、回り込んだ部分や細かい部分への塗装も行うことが可能です。凸部へ塗料が集中しやすく、反対に凹部が薄くなってしまう特徴もありますが、必要に応じてスプレーガンで補修塗装することで、ムラの無い仕上がりとなります。
静電吹付塗装の特長
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様々な形状に対応できます(一部特殊形状は除く)。2
塗着効率が向上し、塗料が節約できます。3
塗装時間の短縮と作業効率があがります。4
塗料の変更、色の変更が容易にできます。5
ご要望に合わせた仕上がりをご提案致します。
静電吹付塗装の工程
前処理 | ・アルカリ脱脂 ・水洗 ・表面調整(鉄等) ・リン酸亜鉛被膜処理(鉄等) ・水洗・湯洗・乾燥 |
除塵・除電 | ・ウォーターブースによる塗料集塵 |
静電塗装 | ・自動塗装機を用いた塗装、および手吹補修塗装 |
焼付・乾燥 | ・130℃~150℃で30分程度の焼付・乾燥 |